総長のご挨拶

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「京大力、新輝点。」というスローガンを掲げ、
2022年の創立125周年に向けて、
京都大学は様々な分野で新しい力を発揮していきます。

 京都大学が創立125周年を迎えるにあたり、「京大力、新輝点。」というスローガンを制定しました。

 「京大力」とは、学生、研究者、教員、職員、さらには卒業生をはじめ全ての京都大学の関係者が持っている、京都大学らしさに満ち溢れたチカラであり、さまざまなシーンで発揮される能力です。それは、決して一語で定義できるようなものではなく、ひとりひとりに、それぞれ独創的な「京大力」が存在します。これから先のこの国、そして、この世界に求められる「京大力」を、実践を通じてひとりひとりが磨いていってほしいと願っています。もちろん、わたしもわたしの京大力を研ぎ澄ましてまいります。
 「新輝点」とは、まさに、ここを起点として輝く未来を考えること。「輝点」には「起点」や「機転」の意味を込めましたが、さらには「基点」や「貴点」「喜点」「記点」「奇点」など、「京大力」と同様に自分なりの「キテン」を自らのベースに据えて、しっかりと前に進んでいってほしいと思います。現代、そして未来の情報通信技術は無数の点をつなぐネットワークによって新しい世界をつくります。これまでの面や線ではなく、いかに「輝点」をつくり、繋ぐかが重要となるのです。

 そんなスローガン「京大力、新輝点。」を掲げ、京都大学は大きくふたつのテーマに取り組んでいこうと考えています。

 まず、ひとつめは、地球。
 令和の世となった現在、平成13年(2001年)に制定された京都大学の基本理念にある「地球社会の調和ある共存」が、ますます現代人にとって必須の課題となってきております。プラネタリー・バウンダリーの9つの限界点のうち4つが超えてしまった今、京都大学の持つ「京大力」に加えて新しい技術やコンセプトで、いかに果敢に立ち向かっていくべきか。SDGsの17の目標は、決して2030年を最終年として終了するものではないでしょう。地球の持続可能性のために、京都大学の研究や知の集積が、いっそう試されていくと思います。

 ふたつめに、文化。
 京都で生まれ京都で育ってきた大学として、日本人の心の核である文化を見直し深めることにより、未来社会をつくる原動力にしていきたいと思います。文化庁の移転もあり、京都府・京都市とも連携し一体となって、京都にある大学として果たすべき本質的な文化の魂を大切にして、次代へと繋いでいきます。また、京都大学は2017年に指定国立大学に指定された際に、人文・社会学系の新しい発想による研究を牽引することを期待されています。このたび人社未来形発信ユニットを結成し、他大学に類を見ない人文・社会学系の叡智の集積から、人文系を輝点とした文理の壁を超える新しい学問分野の創造に挑戦し、発信していきます。日本人の心のふるさとの根本を理解することから、全世界に向けての架け橋やプラットフォームとして役割を果たしていこうと思います。

 125周年記念事業としては、大きく「人材の育成」に取り組みます。
 「国際交流~グローバルリーダーの育成~」「研究力強化~次代の“おもろい”若手の育成~」「社会連携~京都アカデミアの創造発信~」を3本の柱として、学部生、大学院生、留学生から若手教員に至るまで、さまざまな手法を駆使した支援体制を整え、文字通り「京大力」によってあらゆるジャンルで活躍する多様で独創性・先端性のある人材を育てていきたいと思います。

 京都大学が世界に輝く京都大学として、未来に発展していくために、125周年は、まさに「京大力、新輝点。」なのです。

2019年6月

京都大学総長

山極 壽一山極 壽一

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